ウォーターフォールモデルをベースにプロジェクトを進める中で、基本設計フェーズの効率化に生成AIを活用できないかを試してみました。
基本設計では、要件定義をもとに各種仕様を具体化していきます。主な設計内容は以下のとおりです:
① 機能設計 : 何をする機能か、他の機能との関連
② 画面設計 : ユーザーが操作する画面の構成や項目
③ データベース設計 : 保持する情報の構造
④ 帳票設計 : 出力される帳票のレイアウトや項目
プロジェクトによって設計の粒度や工数はさまざまですが、今回は効率化の目標を仮に“50%”と定め、試行錯誤してみることにしました。
まずは、最もAIと相性が良さそうな「② 画面設計」から着手します。
試行:データベース定義書から画面イメージ生成
データベース設計書がある前提となってしまいますが、これをもとに簡単なプロンプトで画面イメージが作成できるか試してみます。
<データベース定義書>

本記事で使用しているデータベース例は、Oracle社が提供するサンプルスキーマ(Sample Schemas)を利用しています。
出典:Oracle Database Sample Schemas
© Oracle Corporation
https://github.com/oracle/db-sample-schemas
<プロンプト>
※データベース定義書.xlsx を添付
添付ファイルはテーブル定義書です。
このテーブル定義をメンテナンスする機能を作成したいです。
メンテナンス画面のイメージを作成してください。
<結果>

どうやってメンテナンスするかを指定し忘れていましたが、一覧画面が出来上がりました。
一覧で直接入力して登録するようですね。イメージは掴める結果です。
ただし、編集ボタンの位置や日本語表記に不自然な点があり、プロンプトによる明確な指示が必要だと感じます。
試行:登録用の単票画面イメージを生成
次に単票で登録するような画面イメージを作ってみてもらいましょう。
<プロンプト>
登録用の画面イメージを画像で作ってください。
<結果>

生成された画面には「従業員名」が「氏名」となってしまいましたが、データベース定義書を読み取って意図を理解してくれているようです。
このまま直接業務として使うことは難しいですが、たたき台やアイデア出しには使えそうですね。
ただ、画像の日本語については、まだまだ改良の余地がある状態のようです。
まとめ
現時点では「そのまま使える」レベルではありませんが、プロンプトやインプット情報を工夫すれば、
初期案の作成支援やレビューの補助には活用できそうです。
引き続き、改善しながら業務への活用可能性を探っていきたいと思います。
まずは、“何か試してみる”ことが第一歩ですね。
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